【札幌市手稲区】北海道新幹線 対策土受け入れ地、手稲区山口処理場に決定か?
2019年から工事が進められている北海道新幹線・札樽トンネル工事。
その掘削で出る残土が自然由来の鉛、ヒ素などの重金属を含む「要対策土」であることから、要対策土の受け入れ候補地が決まらず、候補地とされてきた手稲区金山地区、厚別区山本地区の住民からは不安や反対の声が挙がっていました。
ここにきて、札幌市と北海道新幹線の建設工事を行う鉄道・運輸機構は、候補地の一つだった手稲区の山口処理場を受け入れ地とする方針を固めたことがわかりました。
既に事前調査を行い、環境への影響がないことが確認され、札幌市と鉄道・運輸機構は、2021年3月28日・29日の2日間で周辺の約80世帯を対象に住民説明会を行い調査の詳しい結果を説明するということです。
↓山口処理場はこのあたり
手稲山口地区は、古くからスイカやカボチャなどの野菜の生産地で、すぐ隣は小樽市で、おたるドリームビーチにもすぐ近くです。
野菜の生産への風評被害や、海への影響がないのかも心配なところですね。
北海道新幹線・札樽トンネルは札幌~小樽間の山を通る長いトンネルで、大量の残土が出るため、山口処理場だけでは全てを処理しきれないということで、候補地に挙がっている手稲区金山地区、厚別区山本地区でも引き続き、環境に問題が無いか調査を続けるということです。
我が手稲区で2か所も引き受けなければいけない状況は依然変わりません。
小樽市朝里川温泉近くにある、北海道新幹線・札樽トンネルの新青森方坑口。
札幌駅の手前、石山通をくぐった先が出口という約26kmの長いトンネル。 pic.twitter.com/GExgHRNdP0— saka_matsumi (@matsumi_saka) October 22, 2020
北海道新幹線の工事は、この残土受け入れ問題などもあり、工期が大幅に遅れていることや赤字も懸念されています。
また、JR札幌駅では北海道新幹線の工事の影響を受けるとして、札幌駅直結の商業施設「PASEO(パセオ)」を2022年9月で営業を終了することが決まっています。
(当初は、工事期間中の6~8年程度の休業ではないかということでしたが、営業再開が難しいということで2022年9月30日をもって営業が決まりました)
PASEOでは、2021年この春も新店舗のオープンが相次いでいますが、営業終了まで、たった1年半しかないということになります。
また店舗の移転やアルバイトなどの従業員の雇用がどうなるのかという心配の声もあがっています。
北海道新幹線の札幌延伸は、2030年の開業を目指して工事が進められています。
便利になったり、札幌駅周辺の再開発で町が新しくなる一方、その犠牲を被る人や問題もあるのですね。